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『再会』



暗く長い闇を彷徨っている・・・

手探りでただ上に向かって 泳ぐように 彷徨っていた感じだった。
どこへ行こうとしているのだろう?
わからない、自分でも。
ただ、この闇を抜け出さなければ…、
行かなければ という思いに駆られていた。
からだの痛みはすっかり消えているし、ちっとも疲れない。
不思議・・・・・・・・・・


どれくらいの時間が経っていただろう
どれくらい彷徨ってきただろう?

すーっと
目の前に一筋の明かりが見えた。
まるで長い洞窟の出口をようやく見つけたかのような。

あそこに行くんだわ…

手を 一かき、もう一かきさせて、最後に平泳ぎのように
大きく動かすと・・・・・・・


眩しい!ちゃんと目を開けられないわ。
ここはどこなの?
妙に明るくて そして 空気がとても澄んでいる。
周りから軽やかな話し声も聞こえてくる。

やがて目が慣れてくるとそこかしこに 人や動物がいる!
街なの?
私は どこに行けばいいの?

フラフラと行くあてもなく、歩いていた。
みんな、優しい顔をしている。

しばらく歩くと 川が 見えた。
きれいな透き通った水がさらさらと流れている。
川沿いにはかわいい花たちがたくさん咲いている。
川に沿って周りを見渡しながら歩いていると
ひとつの 橋が見えてきた。
それは とてもキラキラと輝いていた。
砂時計の砂のようなものが さらさら、ふわふわとたおやかな風に揺れていて、
その輝きに導かれるように足早に近づいて行った。

すると!橋のたもとから向こう岸まで、なんと、虹が!
虹がかかっていた!
なんてきれい!
あ…これは…ひょっとしたら…!?

渡ってみようかしら!

緩やかなアーチを描く橋に少しおそるおそる一歩踏み出し
虹を見上げながらゆっくりと歩いて行った。

すると何やら向こうから小さな動物らしき物が小走りでやってくる。

あぁ!やっぱり!そうなのね!
ここは!
やがてその小さな動物らしきものが猫とわかった!

「ミーちゃん?!」

祥子はしゃがんで走ってくる茶色の毛並みの、猫を抱きとめた。
そう。
ここは虹の橋だったのだ!
ミーちゃんとは生前祥子が飼っていた猫であった。

「ミーちゃん!ここだったのね!
待っていてくれたのね!ミーちゃ~ん!会えてうれしいよ!ミーちゃん!」

体が押しつぶされるほど抱きかかえ、ミーもニャァニャァと答えていた。
本当に虹の橋は有ったのね。

ひとしきり抱きしめて、柔らかい毛並みをさすっていたが
そっと地面に下ろすと
ミーはニャン!とまるで私を誘っているかのような態度で歩き出した。
振り向き振りき、私を先導する・・・
「どこに行くの?」

しっぽを立てて、ついてくればいいのよ とでも言っているようだった。

どこまで行くのだろう?

どれだけ歩いても少しも疲れない。
足取りもしっかりしている。
周りの風景も、ただ広い草原や小高い丘が広がっているだけ・・・

ミーがひょこんと立ち止り、座った。
「どうしたの?ここで終わり?」
ニャン~!とまた一言。


祥子ちゃん!こっちよ~ほら、こっちこっち!

え?
遠くから声が聞こえる?

ここよ!ここ~!

誰?
座っているミーの横を通り過ぎ
前に進んでいった。

その女性は白い、オーガンジーのような生地のロングドレスらしき洋服を
ふわ~っとなびかせながら手を挙げて近付いてきた。


「お…おかあさん?!」

そう。
今度はミーの死後2カ月で旅立った祥子の母であった。

「おかあさん!!」
二人は抱き合い、再会を喜んだのは言うまでもない。
祥子の久しぶりの、満面の、笑みだった。
泣き虫だから当然涙も流しながら、抱き合った。
その足元ではミーが寄り添っている。

母とミーが旅立って丁度10年。
いつも忘れたことのなかった「ふたり」と再会を果たせた・・・・



「もっと[下]で居たかったでしょ?
 でもねぇ、もういいよねぇ?って思ってねぇ。
あんた よく頑張ったねぇ。ほんとに辛かったねぇ。
ずっと見ていたよ。ミーちゃんとね」
その言葉で 祥子は これまでの病魔と闘ってきた日々や
いろんなストレスで苦しんだ思い、そして再会できた嬉しさで
母の腕の中で嗚咽とともに泣き崩れた。

母はそっと温かい手で、きれいなまっすぐに治った指で
祥子の背中をさすり、母もまた涙を流していた。




[そこ]は柔らかなひかりに包まれ、苦悩も苦痛もない、
[下]で 懸命に生きた者だけが辿り着ける 永遠の世界であった・・・





                                     2013.9.14







ふと、本当に、ふと、こういう文章が頭に浮かびまして、いつものごとく、下手ながら
アップさせてもらいました・・・
妄想小説(小説なんて偉そうに言えませぬが!!!)




              せめてこういう世界があって今までの事が報われるといいなぁ…                                       にほんブログ村 病気ブログ 乳がんへ
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コメント

姫は

v-433

祥子ちゃんっていうんだ!

楓さん♪

お~ほほ~

仮名でございますわよん!

小さいころから
「さ」行の名前が好きでしたの。
祥子は、幼稚園の時に同じ組に居た子で(カンケイナイカ!)、好きな名前なのです(^O^)

そうか!

10年前に亡くなったミーとお母さんのお話か!

3年前のわーさんのお話かと思った。v-283v-282

祥子は...

いろんなトコロに出没しますのぅ〜


よもやその場所に彼が本当に現れようとは
祥子には 思ってもみないことだった...

ましてや そこから新たな物語が
紡ぎだされようとは...

梅田という響きで
そこが大阪駅のことだと解るのは
関西に縁がある、ということと等しい...

10番ホーム
濃紺のワンピースに身を包み
祥子はそこに佇んでいた...


物語は まだまだ続くにゃあ(ΦωΦ)
わはは 酔っぱらって調子ん乗ってすまいますたm(_ _)m

楓さん♪

開設なしの方がそうおズが膨らむのでいいのでしょうが(^^ゞ
そない大した文章でも無いので~

祥子=わたくし、みたいな(^O^)
3年前に亡くなってすぐに祥子も昇天するのはちょっと厭だと思って~10年後と言う事にしましてんv-8
これまでにもつたない物語をとーきどきアップしちゃっていますv-8
自己満ですわ(^^ゞ

Megさん♪

遅うまで~お疲れさんどした(^O^)
今は二度寝ちう?ちゃうか!(^O^)

そう、ついに昇天させてもうた(^^ゞ

やん、Megさん、書いて~~!
ショートでいいからん(^O^)

もう10番ホームはすーっかり変わっちまってさ・・・

光景が目に浮かぶ様で、短編小説を読んだ気になりましたよe-287
とっても良かったです。
今日は彼岸入り、お墓参りに行ったけど、母もそんな風に虹の橋を渡り永遠の世界に辿り着いたのかな~と思いました。

ゆりさん♪

あらん、ありがとうです。

なんか・・・こういうのが頭によぎるっつうのは・・・・
私もお迎えが近いんだろうか?とか、
こんなふうだったらいいなぁとか

人にはわからない苦労と言うか、ま、苦労ではないかもしれんが、
でも、頑張ったもん、わたし・・・
色々思うところはたくさんあるのです。

ストーリーに吸い込まれますね。
とても穏やかな、柔らかな空気なんでしょうね。

色々思うことがあっての、わさびさんの作なんでしょうけど
今迄のことが報われるこんな素敵な世界があっても
いいんじゃない~って思います。

るるはなさん♪

では(^^ゞ照れるわ(^^ゞ

なぜか、ふ~っとこの話しの出だしが頭に浮かんだのよ。
忘れないうちに書いておこうと書きだしたらつらつらと~(^O^)

願望でしょうねぇ。
せめて、せめて、あの世と言う物天国というものがあって、
そこで夢や希望がかなって・・・・・

なんてねぇ。本当はそりゃ、この世で希望とか願望をかなえたいけどさ。

美しい物語ですけど…

ミーちゃんのこと
お母様のこと
愛しいものたちを思う気持ちがこんな物語を書かせたのですね

だけど…私はちょっと不満!
祥子さんには残念ですけど、
主人公のラブv-238な相手が登場してないもん!
彼はおいてきぼりで嘆くよ!

その相手はきっとこういいます…
ぼくがそばにいるから、
まだこちらにいてほしい
君と一緒にいたいんだ!…とねv-10

愛の力は尊いのだよ~~~わさびちゃんv-8

春ハートさん♪

ふふ♪
ありがとさん~(^O^)

ダーの事はね、上から見守るのだ~

もしか私の事を嘆かないようならそれで見放す(きゃ~つめた!)
泣いてくれたらずっと見守って、そしてやがてはこちらへ導く・・・・なんちゃってぇ!
めっちゃ、自己中v-8

残念ながらダーさんは見守ってくれるのは気に入らないらしいよ
自分が守りたいんだって!
だから一緒にいてくださいませね~(笑)

春ハートさん♪

うはは~!
じゃ、直に 呼んでやろうかしらv-10
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プロフィール

わさび☆

Author:わさび☆
2004年に乳がんを発症、手術・抗がん剤・放射線治療をしましたが、2009年に骨転移そして、子宮、肝臓にも転移。もう抗がん剤もあとがありません。
どこかにちっぽけな「私」という存在を残したくて……
こんな「私」も生きていたのよ…って。

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