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なぜか、ヒロインになったかのような.......なぜか......

職場は1時間単位で休みを取れる制度が有って
今までは病院がらみでばかり取っていた。
たまには「いい事」で使ってみたいと言う願望も有り、16時半で仕事を終えて
タクシーを拾って駅へと向かった。

久しぶりに贔屓のお店で二人でお酒を飲んで 珍しく、いや、お付き合いして初めて
調子悪くなった彼と終電近い時間にホームに向かっていた。
私は始終、彼の様子を気にしながら。

P1000664.jpg

P1000663.jpg


金曜日のせいか、人混みはまだ消えない中、
「○○方面行き快速電車が間もなく発車します」のアナウンス。

すると、駅までの道々寡黙だった彼が階段を走りあがった。

えぇ?!走れるの?!と驚き、
走ってはいけない体の私は、一瞬ためらったけれど、
今は痛みもないので彼の後を追って駆け上がる。


・・・間に合わないかもしれない・・・


まるで私が乗るのを待っていたかのように
私が乗った途端、ドアが閉まった。

満員の車両なのでドアにすがりつく体制で、
「走れるのね?!私、走ったらダメな体なんだけど」と
苦笑いしながら言った。

電車の外の、まだたくさん点いている都会のネオンを見ながら
なぜか フッと

ドラマのヒロインかにでもなったような気がした。

なぜだか自分でもわからないけれど、別に違う自分を演じているのではないけれど、
きっと彼と会っていると普段は隠れている?優しい気持ちが前面に出るので
我ながら、違う自分を発見する事も有るからだろうか?
単に、その、シチュエーションのせいだろうか?




彼を心配して私なりに気遣っていたのに、いざという時は、
私を振り返りもせず 走って行く・・・・

そんな彼・・・
必死で付いて行く私・・・


「(体調)大丈夫ね?」と言うと
「申し訳ない」 とひとこと。
「いや、そんなのはいいのだけど」

若くもない二人が、飲み歩いた後、深夜の電車に乗っている。


なぜか、
この日、職場を出てから彼と別れるまでの事が
本当に、不思議に、
ドラマのヒロインにでもなったかのように思った金曜の夜だった





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わさび☆

Author:わさび☆
2004年に乳がんを発症、手術・抗がん剤・放射線治療をしましたが、2009年に骨転移そして、子宮、肝臓にも転移。もう抗がん剤もあとがありません。
どこかにちっぽけな「私」という存在を残したくて……
こんな「私」も生きていたのよ…って。

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