「輪廻」

昔から　熱いものはすぐには食べられない。
所謂、猫舌である。
お茶のコップにも氷をひとつ入れたりする。
猫舌のくせに早く飲みたいという、せっかちなのである。
しかし、実際の猫は熱くても平気で食べたりしていたので猫舌の所以はいかがなものか？

猫好きである。特に、日本猫。
ひょっとしたら私の前世は、猫だったのではなかろうか？と思ったりもする。

もし、そうだとしたら　どういう飼われ方をしていたのだろう？
いや、飼い猫だったのかどうかもわからない。
きちんとご飯をくれてそばにいると、背中を優しくなでてくれる飼い主だったろうか？
それともろくにご飯もくれない、飼われているのかどうかもわからないような
そういう家猫だったか？
はたまた、毎日のご飯を探すのが必死の野良ネコだったろうか？
野良でもご飯にありつける場所があって、あとはのらりくらりと好き勝手に行動していただろうか？


「輪廻」ということが本当に有るのであれば

前世が猫であった私はきっとあまりいい目をしなかった野良ネコであったのかもしれない
だから、今度生まれてくるときは、人間がいいなぁと思っていたのかもしれない。


キラキラ輝く石のようなものをつけて、ひらひらとした洋服を着て
冬は温かいお風呂に入り、たまにどこかへ行き家を空ける。
時にごちそうがテーブルの上に並ぶ。
なにやら液体を飲んではぐだぐだとくだをまいたり歌ったりする。陽気に笑ったり
泣いたりもする。つまらないことで喧嘩なんかもするけれど、
何より働けば、お金が入るのだ！それがあればなんなとできるのだ！！

人間がいいなぁ・・・・・・・・・と・・・・旅立ち・・・・・・・


生まれおちた所が人間の世界だった。


今の私。

もし「輪廻」ということがあるとしたら
次はどの世界に生まれおちるだろう。

もう一度、人間がいいだろうか？
何不自由のない、財閥の娘とか
少しくらい貧しくても体だけは頑丈であるとか


それとも
自由にどこでも飛んでいける　鳥がいいだろうか・・・・・